「1th」「2th」といった表記、見たことありませんか?実はこれ、英語では間違いとされる使い方です。
「1st」「2nd」「3rd」など、正しい序数の書き方を知らないと、日常英会話やビジネス文書、試験などで思わぬ誤解や減点につながることもあります。
この記事では、「1th」「2th」「1nd」などの誤用されやすい英語表記について、その理由と正しい使い方を丁寧に解説します。序数のルールをしっかり理解して、間違えずにスマートな英語表現を身につけましょう。
「1th」や「2th」は間違い?序数の基本ルールとは
英語の数字表現には、「数そのもの」を表す基数(cardinal numbers)と、「順序・順位」を表す序数(ordinal numbers)があります。
1、2、3はそれぞれ「one」「two」「three」といった基数であり、「1番目」「2番目」「3番目」は「first」「second」「third」と表現される序数です。
英語の序数とは?基数との違いを解説
基数は「数量」を表し、序数は「順番」を表します。
たとえば、
- I have two cats.(猫が2匹いる) → 基数
- My cat came in second in the contest.(猫がコンテストで2位だった) → 序数
つまり、何かの「順番」を伝えたいときには、必ず序数を使う必要があります。
H3: 「1th」「2th」「1nd」「2nd」のどれが正しいのか
この中で正しいのは「1st」「2nd」です。
数字 | 誤表記 | 正表記 |
---|---|---|
1 | 1th | 1st(first) |
2 | 2th / 1nd | 2nd(second) |
「th」は通常、4th, 5th, 6th…といった数字に使われますが、1番目・2番目・3番目には特別な接尾辞(st, nd, rd)が使われます。
「1th」「2th」の意味はある?誤用としての扱い
「1th」や「2th」は英語として意味を成さない誤記です。
たとえ意味が文脈で推測できたとしても、ネイティブスピーカーにとっては不自然で稚拙な印象を与えてしまいます。
SNSや個人ブログなどでは見かけることもありますが、英語圏では完全に間違いとされるため、フォーマルな文書や試験では使用を避けましょう。
正しい序数表記:1st・2nd・3rd・4thの使い分け
英語の序数は、単に数字に「th」をつければいいわけではありません。
実は、数字の末尾に応じて異なる接尾辞(st、nd、rd、th)を使い分けるルールがあります。
特に「1st」「2nd」「3rd」はよく間違えられるので、確実に覚えておきましょう。
「st」「nd」「rd」「th」の使い分けルール
序数表記は以下のように使い分けます。
- 1 → 1st(first) → “st” は「first」の語尾
- 2 → 2nd(second) → “nd” は「second」の語尾
- 3 → 3rd(third) → “rd” は「third」の語尾
- 4以降 → th(fourth, fifth, sixth…)
ただし、これらは単純に数字に対応しているわけではなく、語源に基づいた例外的な綴りとして覚える必要があります。
11th〜13thなど、例外に注意
「11」「12」「13」は、1・2・3で終わっているように見えても、11th, 12th, 13thとすべて「th」を使います。
この理由は、英語の序数の読み方と語源に由来します。
- ✅ 正:11th(eleventh)、12th(twelfth)、13th(thirteenth)
- ❌ 誤:11st、12nd、13rd(←これらはNG)
H3: 21st・22ndなど複数桁の書き方も覚えておこう
2桁以上の序数では、「最後の数字の末尾」に応じて接尾辞が変わります。
- 21 → 21st(twenty-first)
- 22 → 22nd(twenty-second)
- 23 → 23rd(twenty-third)
- 24 → 24th(twenty-fourth)以降は基本的に「th」
ただし、例外として11〜13の倍数(111, 112, 113など)は、「th」が使われます(例:113th)。
「2th」や「1nd」が使われてしまう理由とは?
「2th」や「1nd」といった表記は、明らかに間違いであるにもかかわらず、SNSやブログなどで見かけることがあります。
これらの誤用は、英語初心者だけでなく、ある程度学習経験のある人でも感覚的な間違いとして起きやすいものです。ここでは、なぜこうした表記が使われてしまうのか、その背景を探ります。
語感による思い込み・語尾の見た目による混同
英語の序数の接尾辞は、語尾に「th」をつけるものが多いため、つい「1」や「2」の後にも「th」をつけたくなる心理が働きます。
- 「4th」「5th」「6th」などのパターンに慣れていると、無意識に「2th」や「1th」と書いてしまう
- 特に書き慣れていない人は、「st」「nd」「rd」のような例外に違和感を覚えるため、間違いやすくなります
また、「1nd」などは「1」と「2nd」が混ざってしまう典型的な混同例です。
SNSや自動翻訳で見かける非標準的表記
「2th」「1nd」などの誤記は、SNS上での略語文化や、非ネイティブによる投稿、自動翻訳のミスによって広がることがあります。
- 一部の自動翻訳ツールでは、文脈判断が不十分なまま誤った序数が出力されることも
- SNSや非公式メディアでは、「誤用がそのまま拡散される」ことが珍しくありません
そのため、目にした表記が正しいかどうかを自分で判断する力が重要になります。
誤用が与える印象と注意すべき場面(ビジネス・受験など)
誤った序数表記は、文法的な誤りとしてだけでなく、読み手に「英語力の低さ」や「信頼性の欠如」といった印象を与える可能性があります。
特に以下の場面では要注意です。
- 履歴書や職務経歴書:信頼性や正確さが問われる
- 英検・TOEICなどの試験:文法ミスとして減点対象
- ビジネスメール・プレゼン資料:相手に与える印象が重要
誤用を避けることで、読み手に「きちんとした英語が使える」という安心感を与えることができます。
1st・2ndなどの表記を正しく使うコツ
序数表記のルールを知っていても、実際の文章や会話の中で自然に使いこなすのは意外と難しいものです。
この章では、1st・2nd・3rd・4th…といった序数を、場面に応じて正しく、かつスムーズに使い分けるコツを紹介します。
口語と文語での使い方の違い
英語には、話し言葉(口語)と書き言葉(文語)で適切な表現が異なるケースがあります。
序数もそのひとつです。
- 口語(話すとき):通常は「first」「second」「third」といった単語で発音
- 例:“I came in first.”(私は1位だった)
- 文語(書くとき):数字+接尾辞を使った表記が一般的
- 例:“I came in 1st place.”
つまり、「1st」「2nd」は読み上げるときには「first」「second」として読むのが自然です。
「first」「second」など単語で書くべきケース
フォーマルな文書や教育的な文脈では、数字表記を避け、単語で書くほうが丁寧で正確な印象を与えることがあります。
- 例(カジュアル):He ranked 2nd in the contest.
- 例(フォーマル):He ranked second in the contest.
特に小論文、学術論文、正式な報告書などでは、「first」「second」と単語で書く方が好まれます。
書類・履歴書・英文メールでの注意点
ビジネスや公的文書で序数を使う際は、以下の点に注意しましょう:
- 一貫性を保つこと
- 文章内で「1st」「2nd」などの表記を使う場合は、すべての序数を数字+接尾辞で統一するのが望ましい
- 文頭では単語表記を使う
- “First, I would like to thank…” のように、文頭でいきなり「1st」と書くのは不自然な印象になります
- 履歴書では視認性を考慮
- 例:「Placed 1st in national marketing competition」などはアピールポイントとして読みやすく整理される
よくある誤記一覧と正しい表現まとめ
序数表記の誤りは、英語に慣れていない人ほど陥りやすいポイントです。
ここでは、「1th」「2th」「1nd」など、特によく見かける誤記と、それに対する正しい表現を具体例とともに紹介します。
間違い例:「1th place」「2th winner」「1nd round」など
以下は実際に誤用されやすい表現です。
SNSやブログ、学生の作文などでもしばしば見かけます。
- ❌ I got the 1th place.
- ❌ She was the 2th winner in the race.
- ❌ He advanced to the 1nd round.
これらはすべて序数の接尾辞が誤っている例です。
見た目にはそれらしく見えても、英語圏の人にはすぐに不自然だとわかります。
正しい例とその理由を解説
同じ内容でも、正しい序数表記を使うことで、正確で自然な英語になります。
- ✅ I got the 1st place.(正:first)
- ✅ She was the 2nd winner in the race.(正:second)
- ✅ He advanced to the 2nd round.(正:second)
正しい接尾辞は以下のように覚えておきましょう。
- 「1」→ 1st(st)
- 「2」→ 2nd(nd)
- 「3」→ 3rd(rd)
- それ以外(4〜)→ th
また、11th〜13thのように、例外的に「th」を使う数字もありますので要注意です。
まとめ|正しい序数表記で英語力をアップしよう
「1th」や「2th」、「1nd」といった表記は、一見正しそうに見えても、英語としては明確な誤りです。
序数の基本ルールでは、「1st」「2nd」「3rd」のように、特定の数字には特別な接尾辞が使われることが決まっています。
また、11〜13のような例外にも「th」を用いるなど、細かなルールがあるため、しっかりと理解しておくことが重要です。
これらの誤用は、学習者が語感や見た目の印象でつい間違えてしまうケースが多く、SNSや自動翻訳の影響でさらに広がりやすい傾向があります。
しかし、正しい序数表記を身につけることで、英語に対する理解が深まり、文書作成やスピーキングでも自信を持って表現できるようになります。
とくに履歴書やビジネス文書、英語試験のようなフォーマルな場面では、ちょっとした表記ミスが評価や信頼に影響を与えることもあります。
だからこそ、序数のような基礎的なルールこそ、確実に押さえておくべきポイントなのです。
この記事を通して、序数の正しい使い方を理解し、「th」だけでなく「st」「nd」「rd」の違いや適用ルールをしっかり意識できるようになったなら、今後の英語表現にもきっと役立つでしょう。
小さな間違いをなくすことが、大きな自信につながります。