『吉』の下が長い“つちよし”漢字の正しい出し方|表示・入力の完全マニュアル

吉の下が長い 漢字 つちよし 出し方

地名や人名などで使われる、下の横棒が長い特殊な「吉」、通称“つちよし”という漢字。
通常の変換ではなかなか出てこないため、文章作成や名簿入力の際に困った経験がある人も多いのではないでしょうか。
この“つちよし”は、見た目は似ていても通常の「吉」とは異なる別の文字であり、フォントや文字コードの対応状況によっては表示されなかったり、文字化けしたりすることがあります。

この記事では、この“つちよし”の正しい出し方を、パソコン・スマホ両方の環境に対応して詳しく解説します。
コピー&ペーストやUnicode入力、辞書登録など複数の方法を紹介し、Word・Excel、Googleドキュメントなど主要ソフトでの対応状況も網羅。

さらに、他の特殊漢字にも応用できる入力テクニックやトラブル回避のコツもまとめました。

目次

「つちよし」とは?特徴と通常の「吉」との違い

“つちよし”は、一般的な「吉」と見た目がよく似ていますが、下の横棒が長いという特徴を持つ異体字です。
見た目はわずかな違いでも、文字コードや印刷での扱いは別の漢字として認識されます。
このため、変換で出てこなかったり、他の文字に置き換わってしまうことがあります。

漢字の形状と成り立ち

通常の「吉」は、下の「口」の横棒が短く収まる形ですが、“つちよし”はこの横棒が左側に長く突き出ています。
漢字の成り立ちとしては、古くからの筆記体や地域特有の字体が元となっており、印章や手書き書体から印刷書体へ移行する中で異体字として残ったものです。
JIS規格やUnicode上では別コードとして管理されており、この差が入力や表示の難しさにつながっています。

地名や人名で使われるケース

“つちよし”は特定の地名や人名に使われることが多く、特に自治体の正式表記や戸籍では正確な文字が必要です。
例えば、一部の地域名や旧家の姓に用いられ、歴史的背景や文化的意味合いを持つ場合もあります。
こうした場合、通常の「吉」で代用すると誤記となるため、正しい文字を表示・入力する方法を知っておく必要があります。

なぜ「つちよし」が表示されないのか|文字化けや変換不可の原因

“つちよし”がうまく表示されない理由は複数あり、主にフォント・文字コード・端末やソフトの対応状況に関係しています。

フォントの種類と互換性の問題

表示されるかどうかは、使用しているフォントが“つちよし”に対応しているかで決まります。
対応フォントがインストールされていない場合、四角い□や別の文字に置き換わることがあります。
特に、標準搭載フォントでも一部の異体字に対応していない場合があり、正しく表示するにはフォントの変更や追加が必要です。

文字コード規格(Unicode・JIS)の差異

“つちよし”はUnicodeやJIS X 0213などで別のコードポイントを持つ異体字です。
入力側と表示側のソフトや端末が同じ規格をサポートしていないと、文字化けや別字への置き換えが起こります。
また、Web上では環境依存文字と認識される場合もあるため、コピーや送信時にも注意が必要です。

古い端末やソフトで表示されない事例

古いパソコンやスマホ、更新されていないワープロソフトでは、最新のUnicode規格に未対応のことがあります。
この場合、正しいコードを入力しても文字が欠けたり別の記号に置き換わります。
対応するにはソフトやOSのアップデート、あるいは外部ツールの利用が必要です。

「つちよし」を表示・入力する方法

表示や入力のためには、環境や用途に合わせた方法を選ぶことが重要です。
ここでは3つの代表的な方法を紹介します。

コピー&ペーストで使う

もっとも簡単な方法は、すでに表示されている“つちよし”をコピーして貼り付ける方法です。
Webサイトや文書から正しい文字をコピーすれば、環境依存による変換ミスを回避できます。
ただし、貼り付け先が対応フォントを持たない場合は表示できないこともあります。

Unicodeを利用して直接入力する

“つちよし”には固有のUnicodeコード(例:U+20BB7など※実際のコードは環境により異なる)が割り当てられています。IMEやアプリによっては、Unicode入力モードでこのコードを直接入力して変換できます。
正しいコードを知っておくと、環境が変わっても同じ文字を再現可能です。

特殊文字変換サイトや入力支援ツールを使う

特殊漢字や異体字に対応した変換サイトやIME拡張ツールを利用すれば、検索から簡単に“つちよし”を呼び出せます。特に、外字登録や異体字変換に対応したサービスは、他の特殊文字を扱う際にも応用できるため便利です。

よく使う環境別の入力・表示対応状況

“つちよし”は環境依存文字に近い扱いを受けるため、ソフトやアプリによって表示・入力の可否や方法が異なります。ここでは主要なソフト別に対応状況と対処法をまとめます。

Word・Excel(Microsoft Office)での設定

Microsoft Officeでは、最新版のWordやExcelであれば多くのフォントが“つちよし”に対応しています。
ただし、古いOfficeでは対応フォントが限られ、正しい文字が表示されないことがあります。
対処法としては、MS 明朝やYu Gothicなど対応フォントを選択する、またはOfficeを最新バージョンに更新するのが有効です。

Googleドキュメント・スプレッドシートでの対応

Googleドキュメントやスプレッドシートはクラウド型のため、利用端末のフォント環境に依存します。
正しく表示させるには、対応フォントを選択するか、文字画像を挿入する方法があります。
また、Google日本語入力と組み合わせると変換効率が向上します。

メモ帳・TeraPadなどのテキストエディタ

Windows標準のメモ帳やTeraPadなどのテキストエディタは、選択フォントが対応していれば表示可能です。
ただし、等幅フォントや古いシステムフォントでは非対応の場合があるため、プロポーショナルフォントへの切り替えを検討してください。

LibreOffice・OpenOfficeなどのフリーオフィスソフト

LibreOfficeやOpenOfficeは、基本的にUnicode対応のため、入力・表示とも可能です。
ただし、標準設定のフォントが非対応の場合は、手動で対応フォントに変更する必要があります。

通常の漢字変換で「つちよし」を出す方法

通常の変換で“つちよし”を出すには、日本語入力システム(IME)への登録が有効です。

IME(日本語入力システム)辞書に登録する

WindowsのMicrosoft IMEでは、辞書ツールを開き、「よみ」に「つちよし」または必要な読み方を入力し、「語句」に正しい“つちよし”を貼り付けて登録します。
登録後は通常の変換で呼び出せるようになります。

Google日本語入力・ATOKでの登録方法

Google日本語入力やATOKでも同様に辞書登録が可能です。特にATOKは異体字変換機能が充実しており、変換候補から直接“つちよし”を選択できる場合があります。

他の特殊漢字にも応用できる入力テクニック

“つちよし”の入力方法は、他の特殊漢字や旧字体にも応用できます。

異体字や旧字体を探すときのポイント

異体字検索機能や外字一覧を利用することで、見た目の似た文字を探すことができます。
特に地名や人名では、古い戸籍や歴史資料に基づく文字形が使われることがあるため、事前に調査が必要です。

外字作成ツールを活用する方法

対応フォントや文字コードがない場合は、Windowsの外字エディタや外部ツールを使って自作する方法があります。
これにより、公式に登録されていない漢字でも表示・印刷が可能になります。

「つちよし」に関するよくある質問(Q&A)

スマホで表示・入力はできる?

最新のiOSやAndroidでは、多くの端末でUnicode対応フォントが搭載されており、コピー&ペーストや一部IMEでの変換が可能です。
ただし、古い端末や標準フォント非対応の場合は表示できないことがあります。

印刷時に文字化けしないための注意点は?

印刷時に文字化けが起きる原因は、プリンタ側のフォント非対応やデータの変換方式にあります。
PDF化してから印刷する、または画像化して埋め込むことで回避できます。

メールやSNSに送ったとき相手側で文字化けすることはある?

あります。
送信先の端末やアプリが“つちよし”に対応していない場合、四角い□や別の文字に置き換わることがあります。
特にSNSや古いメール環境では文字コード変換時に異体字が失われやすいため、必要に応じて画像やスクリーンショットで送るのが確実です。

まとめ

“つちよし”は見た目こそ通常の「吉」に似ていますが、文字コードやフォント設定が異なるため、表示や入力に工夫が必要な特殊漢字です。
コピー&ペーストやUnicode入力、IME辞書登録など複数の方法を覚えておくと、環境が変わっても対応できます。
また、今回紹介した方法は他の特殊漢字にも応用可能です。
地名や人名などで正確な表記が求められる場合、正しい入力・表示方法を事前に準備しておくことが大切です。

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